学びの轍レポート

医療の専門家 経営情報の専門家として、学ぶことが進むべき轍と考えています。

創造活動のしくみを考える

何か目標に向かって、ビジネスや起業など創造活動を行うとき、知恵、知識のありかたや目的達成に至るに必要なものの活動について考えてみたいと思います。

まず、一人でまた協力者とともに創造活動を進める為の概念を「協創」と呼んでいます。「協創」と「共創」の違いを考えてみます。また無心になると人はものすごい力を発揮し、成長する瞬間です。このフロー理論も考えてみたいと思います。

また、心の状態を理解できるツールマインドマップについて述べたいと思います。 

知の創造

 知の創造は、個人のみによってなされるだけではなく、多くの人の共同作業によってなされます。

そのような共同作業による集団的・グループ的・組織的・社会的な創造活動により知を産生する創造の形態は「共創」と呼ばれます。共創により創造活動を意欲的に行うように導き高い目標を達成する為には柔軟なマネジメントが必要になります。

知の共創にあっては、個々のひとの創造性を高め互いに新しいものを創造するという共感による意識の高揚や、差異や問題を発見し問題解決するという共通の目標があります。

上手なマネジメントにおいて共感が意識の高揚感を高めて、共通の目標に対する合意形成が効率よく行われます。創造活動の幅、質、速度はこの共創によって高度になっていきます。

 創造活動において「人」の心のもつ知的な側面とともに、感情や動機づけといった側面に十分に留意し、「計算機」に何らかの知的処理や場の拡張などをおこなわせ、記号という「インターフェース」を介して、創造の方法論とともに「共創」を実現することを「協創」呼ぶ事と定義されています。

 

 

チクセントミハイのフロー理論において「創造やあらたな価値を生み出す状態」とはどのような状態かと考えてみます

  人間がその時にしている事に、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さに於いて成功しているような活動における、精神的な状態をいいます。

これは、外部からの意向や利益などの外的な要因ではなく、純粋にそれをする事自体が、自分にとって報酬と感じる心の動機づけであります。

遊びやゲーム、おしゃべり、運動、好奇心による観察、知的興味での仕事などいわゆる趣味のような世界に入り込み、心身がある事に没頭する感覚をフロー状態と呼び、このような状態が創造や新たな価値を生み出します。

次にフローの構成要素を8つ挙げてみます。

①明確な目的

②専念と集中

③自己に対する感覚の低下(活動と意識の融合)

④時間感覚のゆがみ

⑤直接的で即座の反応

⑥能力の水準と難易度のバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)

⑦状況や活動を自分で、制御している感覚。

⑧活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。妨害されない環境がある。

フローが起こるか否かの分かれ道は、自分の置かれている環境に興味を持ち、それに積極的に関われるかどうかという事です。

好奇心が掻き立てられ積極的に関わろうとする環境との相互作用が働き、挑戦のレベルが鍵となります。

スポーツでも仕事でもその活動に必要な能力が今の自分とつりあっている事が必要であり挑戦する内容が難しすぎれば不安になり、簡単すぎると退屈に感じます。また目標の明確さは活動を始めたいけれど何をすればいいか明確にわかっていなければ、その活動は続きません。この活動に興味も薄れてきてしまいます。

テレビゲームでフローに導きやすいのは、自分に合ったレベルからスタート出来るからです。

 

思考展開を支援するツールとして「マインドマップ」が有名です。マインドマップ作成手順と、なぜ創造活動にマインドマップが世界的に使われているか考えます。

 

 作成手順

①中心にメイントピックを書く。

②メイントピックに関するサブトピック(キーワード)を書く。

③サブトピックを放射状に「思いつくままに」どんどん書いていく。(右回りで上下方向)

④枝の数はあまり多くならないようにする。多すぎると全体が見えない

⑤必要により吹き出しトピックを加える。

⑥あまり深く考えないで思いついたことをどんどん書くことがコツである。

⑦かなり出来たなと思ったら、全体を俯瞰して見直してみる。

⑧そしてトピックを移動したり、追加したり統合したり、削除したりして編集する。

⑨少し時間を於いて全体を見直すのもよい方法。

⑩マップを見直し、配置換えをしたり修正したりする、編集する事は新しいアイデアが生むチャンスである。繰り返し行う事が重要である。

⑪さらに関連する参考書や文献を読んだり、他人の意見をきいて追加、修正をする。

⑫関連するサブトピックは線で結び関係があることを表示する。

⑬サブトピックに関連する詳しい説明や情報は、参考文献などリンクを張る。

⑭関連するものを四角で枝を囲って見やすい物のする方法もある。

⑮さらに色を付けたりクリップやイメージを付けたりする。

⑯常に課題設定をはかっているか、アイデアは出ているかマップを利用する目的は達成しているか。重要ポイントが表現されているかなど色々な視点から見直す。

⑰必要によりアウトライン機能よりパワーポイント化し文章に展開してみるのもよい。

⑱他人にプレゼンテーションしてコメントをもらうのもよい方法。

 

なぜ創造活動にマインドマップが使われるかと言うと、人間の思考や考えが外部に表現出来、イメージとして可視化出来る為であります。また、知識や階層レベルを変えて編集する事により新たな発見が出来る為です。

また、考え方や思考の全体像が俯瞰出来る為です。また暗黙知がビジュアライズ化でき形式知に変換できる為です。

また図解可視化により自分の考えが他人に容易に理解してもらえる為です。

また、他人が認知出来れば、それに対しして、適切なアドバイスがもらえる。また新たな気づきが生まれる為です。

マップ作成ツールは能のオペレーションシステムであるといわれている為です。

 このようにマップ作成ツールは、脳の中のイマジネーションとアソシエーションを描くフォーマットです。思考空間を可視化して整理して、体系化し再構築して新しい発見をするチャンスを作る思考支援ツールです。アイデアプロセッサである為です。

 

このように大きなビジネスなどに向かってどのように進めていったらよいか、今自分の考えている事が、どのように展開していくのかこのように考えるのも一つの方法ではないかと思います。

 

ご清聴ありがとうございます。