子供のトレーニングに負荷は必用ありますか?
よくサッカーなどで、クラブチームが毎日練習しています。
大人など高校生以上なら理解できますが、小学生などに激しいトレーニングをしている現場を目にします。
ここで激しいトレーニングとは、サッカーなら膝や足首、野球なら肩や肘などに長時間負荷をかけ、必要以上のストレスの荷重を与える事です。
スポーツ指導者の多くに、長い時間激しいトレーニングをすればうまくなると思っている人がみられます。ここでは、ゴールデンエイジと言われる小学生の過剰トレーニングについて述べたいと思います。
まず大人と子供の骨の違いを見てみましょう。
下のレントゲン写真は10歳の子供の膝の写真です。膝の関節の上に骨折のように見えるのが成長線(骨端線)といいこどもの骨の特徴です。
次のレントゲン写真は17歳の膝の写真です。上の写真と比較してみてください。
まだうっすらと成長線がありますが上の10歳のレントゲンと比べてしっかりした骨になっています。
このようになかなか子供の骨を見る事はできません。
ゴールデンエイジの子供の骨は非常に弱いのです。骨はこれからどんどん長く太くなろうとしています。そんな成長盛んな時期に、大人と同じような負荷をかけた練習は、子供にとって過剰負荷ストレスとなり、骨や軟骨の障害が起きてしまいます。
このレントゲン写真は10歳の肘の写真です。同じように成長線があります。
このレントゲンは17歳の肘のレントゲンです。まだ弱そうな骨ですが成長線はありません。
ゴールデンエイジは一部の関節に過剰な負荷をかけると、関節周辺の軟骨を壊したり、成長線を壊したり、靭帯を炎症させてしまいます。
スキャモンの発育曲線に見られるように、ゴールデンエイジは神経系に作用するトレーニングメニューが必要だといえます。
決して関節に過剰負荷をかけてはいけません。
ご清聴ありがとうございました。