学びの轍レポート

医療の専門家 経営情報の専門家として、学ぶことが進むべき轍と考えています。

現実との壁

コンプライアンス」この言葉、最近よく耳にします。わたくしが医療の現場でコンプライアンスと言えば、心臓の心室の硬さを表す言葉であり、処方薬をしっかり飲んでいることをコンプライアンス良好といったように使われます。

 

最近の「コンプライアンスの意味」は、「法令厳守」という意味で使われています。わたくしが初めて法令厳守という意味で、コンプライアンスという言葉を知ったのは、2009年にマネジメントを学び初めた時に、教授から最初の講義で知りました。

経営やイベントプロデュースで最初に考えるのがリスクマネジメント、そのリスクマネジメントにコンプライアンスが含まれます。コンプライアンスが達成できなければ経営できないという事です。

 

しかしなぜ、これだけ不祥事が絶えないのか考えてみたいと思います。

企業のホームページには、社会的責任や、ガバナンスの構築、法令厳守など積極的に取り組んでいると書かれています。 企業理念の中にもうたわれています。

今まで信頼されてきた企業が、実際には法令を厳守することができなかったのです。

信頼を裏切ったのです。

 

実際の現場では、現実的ではない法律やルールが存在し、それが利益追求の妨げになっている事もあるでしょう。

 

しかしなぜ、法令厳守しなければいけないのかをもう一度考えなければいけません。

それは、製品、サービスをうけっとた顧客に対するリスペクトや思いやりがなく、相手の立場で考えて企業活動を行っていないことです。

このような考えが企業倫理として存在していないからです。企業風土が影響しているのでしょう。

 

いくら経営のトップが法令厳守を指示し、現場の社員等が、コンプライアンスとアナウンスされても、厳しい利益目標が出され、その利益を達成する為には、ルールを破り反則しても利益目標達成するという現実との壁が生じているのではないでしょうか、しかし現実の壁の向こうの顧客の姿が見えているならば、倫理は守られるのではないでしょうか。

 

なぜ、コンプライアンスなのか、すべての人が理解する必要があるのではないでしょうか

その為には、ガバナンス構築と同時に倫理を浸透させる学びが必要ではないでしょうか

 

そこには、ステークホルダへの思いやり、「自分がされて嫌なことは、他人にはしな い」  仁ではないでしょうか。

 

ここに現実との壁を破る何かになると信じています。

 

ご清聴ありがとうございました。